(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

2003-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『オモライくん』永井豪 ISBN:4796603832

変わった版で安く手に入れる。各所になかなか再版されない理由となるであろう箇所がある。あと食事どきには読めないマンガである。オモライくんの食い物に関わる場面では、作者も顔を出して食欲が失せることを訴えるぐらいである。基本的にきたなさを笑うギ…

『挟み撃ち』 後藤明生

何が「挟み撃」たれているのか? 最後まで読むと、形式的に挟み撃ちがあることがわかる。問題は次からで、個人の内面において挟み撃たれているものは何かという問いに進むことも可能だし、思想的に挟み撃たれているものを問うこともできる。さらに現代の立場…

火の鳥 ギリシャ・ローマ編 ISBN:4048536443

正確にはエジプト編から始まる物語となっている。掲載誌は「少女クラブ」で、この角川の雑誌タイプ版に同時に所収の「漫画少年版 火の鳥」(1954〜1955)に次いで一年後に書かれた、「火の鳥」として初期の作品である。まずこう言っておかなくてはいけないの…

『挟み撃ち』 後藤明生 ISBN:4061976125

最後まで読んでいないのでメモのようなもの。 自分に起きる出来事を、すべて「突然」起きたと述べてしまうのは、その出来事に対する分析や説明から逃げてしまうことである。しかし本来すべての出来事は突然起こる。どんなに強力な原因があったとしてもそれが…

ジダンのFIFA年間最優秀選手受賞に

『フットボール・エクスプロージョン!』 ISBN:4560049548 p83から、ジダンについての魅力的な記述が続く。 ジダンは空間を、その密度を変えることができる。・・・彼の蹴るパスが空間を横切るとき、それまでの狭い/広いといった二面性でしか語られてこな…

火の鳥 生命・異形編 異形編について。 実験的な手法が見事な効果を発揮している。シリーズで最も有名であろう鳳凰編以降では、非常によくできている作品といえる。そのからくりの性質上、歴史を描くという側面は希薄だが、同様のSF的アイデアを使ったもの…

副題が帯で隠れている・・・

ピュ―と吹く!ジャガー 6 ISBN:4088735382 週刊少年ジャンプを毎週読まなくてはいけないなあと思った。半年のあいだ単行本が出るのを待ってるのはあまりにもったいない。リアルタイムで読みたい。6巻目の特徴は、大半の1笛(1話)の最後に「うすたのひと…

『異国伝』佐藤哲也 ISBN:4309015794

フィクションを読んで驚くことは少なくなったが、佐藤哲也の短編はいつもと言っていいほど驚きがある。『ぬかるんでから』では色々なところで驚かされた。この書き下ろしの作品は形式が一定である分、語り方に驚かされることはないかと思いきや、さにあらず…