(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

なぜか内容はスルーして広告に。『オシムの言葉』の一面広告が出ている。エルゴラの購読層に向かってこの時期に?、という疑問が当然起こる。予想以上に売れたもんだから、集英社インターの営業がちょっと広告に金使ってみようなどと思いついたんだろう、というのは単なる邪推だが、「6万部突破!」という文字が躍っているのだけは注目だ。我が事のようにうれしい。
それでこの本について書き忘れたことがあったので付け加えておくと、221ページにあるオシムの発言は、大宮公園サッカー場に通い慣れた者には見逃せない。この旧式だがピッチとの一体感では随一の競技場にオシムが何か言ってくれないか、私はその当時少し期待していた。しかし試合後のコメントを読むと、たまたま大雨で酷かった芝の状況に触れただけであって、残念に思っていた。それが、

「この大宮のスタジアム、覚えていますよね」
 オシムは頷いた。
「ああ、もちろん覚えている。あれからいろいろあった」
 14年前にパルチザンの監督として来日した際、日本代表と戦った古戦場がこの大宮だったのだ。

この本の中でも個人的に非常にうれしいくだりである。ちなみにこの2006年J1第24節大宮対千葉のゲーム、私はメインスタンドで観戦していた。オシムの姿を見るのだったらバックスタンドかアウェーゴール裏だったのだが、ゲームそのものをよく見たいという判断により、結局ゲーム中はその姿をまったく見ることができなかった。せっかくなので試合後出待ちのようなことをしてみたところ、車の助手席に収まっているオシムの姿を拝むことができた。そこで、この本の記述ミス(と呼べるかどうか…)を指摘することができたりする。さきの引用部分の9行前に、「選手バスに向かうオシム」とあるが、この時バスに向かったのではなく普通の車に乗って帰ったので、「帰りの車に向かう」が正しいことになる。だから何だ、という話だが。