(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

J1第11節 FC東京vs大宮

前節シュートミスを連発した森田が、最後の最後に今日のためにとっといたというようなシュートを決めて勝ちに等しい引き分けという試合。
試合前、どうやら悲壮な決意で向かってくるFC東京に、個人的には勝てない可能性が高いと思っていた。始まってみると案の定、前線からのチェイシングにおなじみのバックラインでのパス回しにもバタバタする。藤本を先発させなかったせいで攻撃の起点に乏しく、右サイド初先発の安藤正はクロスもあげられない。石川と対面する左サイドバック三上も常に後手後手に回り、ミスから危険な場面も作られる。前半は出足で負けていて、1点ビハインドで折り返したのはまだましな方だった。ただ個人的にはそのまま試合が進めば1点なら取れると感じていた。後半、藤本、橋本(!)さらにはマーカスに代え横山を投入し大宮の流れになる。しかしボールをキープし相手を押し込むものの茂庭、ジャーンの壁は崩せない。森田はヘッドもポストプレーもさせてもらえず、トゥットのドリブルはチャンスをつくれない。そうこうしている内に大宮の1点目と同様ゴール前でのポジション争いからのよくわからない判定でPK。ルーカスに決められ2点差。しかしFC東京の選手が試合後言っていた通り、この後が試合のポイントだった。サポーターの歓声も収まらないうち、藤本が自分で得たCKを蹴りニアでトニーニョが後ろに流してゴール。点差は変わらない。その後も前がかりになる大宮にカウンターを狙う東京という攻防のまま試合は動かず、残り5分を切ったあたりから東京は敵陣コーナー付近でのキープなど時間稼ぎに出る。しかし慣れていないせいかどうも徹底されず、大宮がマイボールにすると前線へ放り込みチャンスを作る。それでもあとワンプレーかというところで東京陣内で(どうやら今野の)クリアミスからトゥット、森田へとフリーでつながり、ペナルティエリアすぐ外で浮いたボールをループシュート。前節フリーでがら空きのゴールへのシュートを外していた森田について「その分もっと大事なところで決めるに違いない」と自分に言い聞かせていたのでうれしかったのはもちろんだが、そりゃあ倒れこむわなと東京の選手に少し同情した。
大宮との比較から東京を見るに、若いチームだなと改めて感じた。それは連敗中だったことと無関係ではないだろうが、チームの魅力の一部でもある。反対に大宮は単に選手の年齢が高いということでなく、チームとして熟練している。この点は東京より上だった。例えば1点差で負けていて時間のない時には何をするか、全員が意思統一して徹底できている。またそれは同じ面子でやっているからというだけでなく、昨年J2でチームが特に終盤「勝ち慣れる」という経験をしていることが大きいと思う。よく言われる組織的守備だけでない、もうひとつの大宮のストロングポイントを再認識させる試合だった。