(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

欧州時間に対応

トップはギリシャ戦の結果。3点ぐらい取ってもおかしくない、内容で勝った(まさった)試合だった。もっとも、その私の印象は決定機が多かったということによるものだ。柳沢と玉田という裏への抜け出しにかけてはどんな相手にも通用するであろうFW二人を並べ、俊輔、小笠原、中田英と決定的なパスを出せる選手3人がピッチ上にいたのだから、妥当なところと考えることもできる。そうすると攻撃より、守備が綻びを見せなかった点が大事かもしれない。それも中田英の守備での貢献がすばらしかったということになるだろう。これはこの先、小野をボランチで使うことをやめてくれるのではないかということで、個人的には好ましい。
誌面の話に戻ると、ギリシャ戦の結果を反映しているのはその部分だけで、4,5面のコンフェデ特集はメキシコ戦の結果のみを受けたレポートと、ブラジル戦のプレビューである。どうも少し歯がゆい気がする。速報をある程度伝える、もう一つ前の試合の分析などを載せるという両面は必要だが、据わりが悪いのはブラジル戦に向けた記事で、早すぎる一方で情報は新しくない。前の二つは時間的な問題で仕方がなく(→ギリシャ戦の分析はそこまで早く載せられない)、それが読者の理解を得られるかはひとえに記者の力量にかかっているだろう。ギリシャ戦を前にメキシコ戦を振り返った宇都宮さんの記事は今になって読んでも(今になって読むからこそ)意義のある内容である。記事は「・・・この大会で我々が精査すべきことは、何も勝敗だけではない」と結んでいる。「アジアモード」から「世界モード」へと内容の変化が見られるかという話は、少し湯浅さんの口ぶりが頭に浮かんだりするものの、注目すべきだ。
もう一度誌面の話に戻ると、直前のヨーロッパでの試合の結果を受けた誌面の作り方は、両方の場合を考えてもう少し練ってほしいと思う。来年のW杯に向けてという意味もあるが、そういう時差を受けた記事はこれからも少なくないだろう。