(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)

11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)

どの短編も、いろんな形でイヤな気分になること間違いなしに、よくできている。個人的には「もうひとつの橋(Another Bridge to Cross)」がいいと思う。妻と息子を亡くしたばかりの男が旅行でイタリアの小さな町を訪れる話なのだが、おそらく、男が心を立ち直らせる段階をひとつ通り過ぎていくところが、題名の含みだろう。男が遭遇するのはもちろん心温まる出来事なんかではない。
また、カタツムリの短編を読んで、荒木飛呂彦がこんなところを元ネタにしていると感心した。単にカタツムリの大群に襲われるというアイデアだけでなく、壁に鈴なりになったカタツムリが重みで落ちかかってくる場面が「ヘビー・ウェザー」で描かれていて、この短編を読んでいると推測できる。
ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン (15)

ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン (15)