(旧)週間買った本

2013年まではてなダイアリーに書いたもの。

必然の展開

三つ目がとおる 「地下の都」 KPC ISBN:4063531163
今回は「地下の都」という謎の解決が主軸でなく、写楽の抱える問題の解決にその謎が役立つ、といった話。バンソウコをとった写楽は(二つ目の)人類にとって危険すぎる、と育て親の犬持博士は手術で目を潰してしまおうとする。そこで和登サンと写楽は「地下の都」の発掘とそこを守ることを通じて、バンソウコを張ったままでも頑張れることを示そうとする。最終的な解決には三つ目になるのだけれど、解決後には写楽自身が和登サンにバンソウコを張ってくれと言う。
物語はとうとう、写楽という存在が必然的に抱える問題に向かっていく。
ところで、薄汚れた写楽と和登サンがリングでスポットを浴びて歌っていて、下に「ダ〜ティ・ペア」と書き込まれたじつにくだらない扉絵(p153)は必見かもしれない。